キノコの秋

檜原はもうすっかり紅葉がすすみ秋めいてきました。
紅葉とともにこの時期見られるのが、キノコ。正直針葉樹だらけの現場ではあまりキノコは見られないんですが、近くに広葉樹林があるとよくキノコがみられます。以前キノコ図鑑をもって山に入ったことあったんですが、意外と毒キノコが多くて驚いた記憶があります。調べると年間100人以上の方がキノコによる食中毒の被害にあってるようです。ちょっと前?にはキノコ採り名人と呼ばれている人が取ったキノコの中に誤って毒キノコが混じりそれで被害がでたということもありました。
大学でキノコ学なる学問を学んでいたこともあったんですが、その時の先生が毒キノコを食べないようにしたいなら山に生えているキノコは食わないことだとおっしゃってたのが印象的でした。専門家ですら見分けるのがほんとに難しいんですねキノコは。しかもキノコの毒はやけに強力。

これはカエンタケというキノコ。これは明らか毒あるだろって見て目ですが・・・その通り猛毒ですw食べて10分とかそこらで中毒症状が現れ腹痛・嘔吐・下痢から始まり、その後めまい・手足のしびれ・呼吸困難・言語障害や全身の皮膚がただれたり、肝不全・腎不全・呼吸器不全といった症状が現れるそうな( ゚Д゚)致死率も高く回復しても小脳の萎縮・言語障害・運動障害、脱毛や皮膚の剥落などの後遺症が残るようです。
しかもこのキノコ触るだけでも皮膚がただれるというもはや生物兵器( ゚Д゚)

こっちのキノコは普通な見た目ですが、・・・やはり猛毒です。その名もコレラタケ。中毒症状がコレラに似ていて、名前で毒キノコとわかるようにとコレラの名がついた非常に危険なキノコです。おおむね食後10時間でコレラのような激しい下痢がおこりその後いったん回復するんですが、何日かすると肝臓、腎臓が破壊され最悪死に至るそうです。しかもこの毒、熱を通しても分解されないためまさに煮ても焼いても食えないです。

しかしなぜキノコがこんなに強い毒をもっているのか不思議ですよね。そのことも先生に聞いたことがありましたが、答えは『分かっていない』ということでした。
生物にとって毒をもつ理由は基本的には食べられないようにするためですが、キノコにはこれが当てはまりません。人間に効果覿面な毒も実はうさぎやイノシシなどの野生動物は分解する酵素を持っているので問題なく食べれたりします。人間だけに食べられないように進化したとは考え難いですよね。
なにより多くの毒キノコの見た目が無毒なキノコと見分けがつかないのがおかしな話です。毒をもたない者が毒をもつ者の見た目を真似て食べられないようにするというのはわかりますが、毒があるのに毒をもっていないかのような姿形になるのは食べられないようにするという毒の目的と反します。
考えれば考えるほど不思議なキノコ。まあたまたまキノコの持つ成分がたまたま人間に害だったというだけの話なのかもしれませんけどw

結局今回何が言いたかったのかというと山に生えているキノコは食べないのが一番という林業に関係ない話でしたw